過日、ドイツのKonkursbuchという出版社から、同社の”Mein schwules Auge”というゲイ・アートブックに私の作品を掲載させてもらいたいというメールをいただきました。
コンタクトいただいた編集氏の言によると、”Mein schwules Auge”とは”My Gay Eye”という意で、副題に”The Yearbook of Gay Eroticism”とあるところを見ると年鑑のよう。で、2011年度版のテーマはRebels, Outlaws and other Bad Boysなんだそうな。
何度かやりとりした後、作品画像や私のデータ等をお渡しし、それが今年の春から夏にかけてのことだったんですが、震災やら個展やらいろいろあったせいもあり、何かもうすっかりそのこと自体を忘れてしまっていたところ、先日できあがった本が送られてきました。
本のサイズはA5。ペーパーバックですが、フルカラーで320ページと、なかなかのヴォリューム。
構成は[グラフィック4:テキスト1]くらいの割り合いで、ドイツ語は読めないので良く判りませんが、テキスト組みの雰囲気と部分的に理解できる単語から察するに(笑)、どうもショート・ストーリー、詩、ルポルタージュ記事などのようで、それプラス、絵や写真が大量に掲載されている……ってな構成のようです。
で、私の作品掲載ページは、こんな感じ。
これが先頭ページで、この後しばらく絵のみ、合計7ページの掲載となっています。
作品セレクトは、いちおう先方のリクエストに併せて、こちらから候補作の低解像度イメージを複数点数送り、その中から先方が希望する作品を選んでもらい、改めてそれらの高解像度ファイルを送るというやり方。結果、せっかくのフルカラー本なのに、掲載作品は全てモノクロ作品に。ちぇっ(笑)。
因みにこういうとき、いつもは自前か先方のサーバ経由でFTPで受け渡しするんですが、なじかは知らねど(ドイツ風w)先方でダウンロード・トラブルが発生したため、今回は最終的にはYouSendItサービス(宅ファイル便とかの国際版みたいなもの)を使いました。
こんな感じで様々な作家の作品が載っていて、巻末には各作家の簡易バイオ、コンタクト・アドレス、ウェブサイトなどが記載されています。
他の掲載作家は、とりあえず私の友人&知り合い関係で言うと、ドイツのBDSM/フェティッシュ系カメラマン、ユーリ・リヒター、
今回初めて知った/見る系だと、体毛やヒゲへのフェティッシュを感じさせるAngel Pantojaの写真、
ちょいとドイツ表現主義の流れなんかも感じさせるSabatino Cersosimoのペインティング、
硬質で静かな画面構成と品の良いエロスが印象的なAnthony Gaytonの写真、
挑発的な映画の一コマか報道写真のようなMiron Zownirの写真、
ポルノ的で直截的なエロとユーモアの混在が面白いMaster Patrickの写真/コラージュなんかが、個人的には特に興味深かったです。
こんな感じで、同じゲイ・アートブックでも、Bruno Gmünderが出している本とかと比べると、かなりアクが強いセレクトで、本全体の印象もけっこうとんがった感じ。ヴォリュームもクオリティもバッチリなので、これは自信を持ってオススメできます。
こういう面白い本が既に第八弾だと聞くと、バックナンバーも集めたくなっちゃいますね(笑)。
取り扱いは、本国ドイツのamazonの他、アメリカのamazonでも取り扱いあり。イギリスamazon、フランスamazonでは、マーケット・プレイス出品でした。日本のアマゾンでは、つい2日前に私がツイッターでつぶやいたときは取り扱いがありましたが、現在はデリートされた模様。
これって以前のJoe Oppedisanoの写真集や、Tom of Finland画集、拙作が掲載された“Erotic Comics: vol. 2”なんかの時と同じパターン。マメにチクリを入れる人でもいるのかしらん(笑)。