Painterによる油彩画風の厚塗り画
STEP 6〜仕上げ


 仕上げに入ります。

 下絵では、奴隷の首輪と石臼の柱を鎖で繋いでいたのですが、何だか質感的にも形態的にも面白みに欠けるような気がしてきたので、鎖を縄に変えることにしました。
 クローン・ソースにしていた『下絵』に<鉛筆/2B>でざっと縄の形を描き加え、トレーシング・ペーパー表示でガイドにしながら、本番画像に縄を描いていきます。
step11
 この場合の縄は、きっちり縒った綿ロープなどではなく、ゴワゴワして繊維もほつれた荒縄の方がイメージに合うので、描写もあまり細かくいじらずに、筆跡を残すようにざっくりと描きます。
 
 最後の仕上げに体毛を描き加えます。ちょっとアップにしてみましょう。
 使用している筆は、それ専用にカスタマイズしたもの(STEP 3で木肌のディテールの描き込み用に使ったものと、だいたい似たような設定です)で、色は三色ほどを使い分けています。
step12
 この体毛、以前は別レイヤーに描いていましたが、よりうまく肌と馴染ませるために、最近はキャンバスに直接描いています。反面、修正が難しくなりました。そこで、体毛を描く前の状態の画像を『無毛』というファイル名で保存しておき、いざ何か失敗があったときは、それを開いて本番画像のクローン・ソースに指定して、<マスク→選択範囲に変換→塗りつぶし/クローン・ソース>で部分修正をできるようにしておきます。

 ついでに、他の細部もちょっとアップにしてみましょう。
step13

 最後にサインを入れて完成です。

 その後はPhotoshopで開き、モードをRGBからCMYKに変換して、EPSで保存、納品します。
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