投稿者「Gengoroh Tagame」のアーカイブ

タトゥー

 先日、偶然二件連続で、私の絵をタトゥーで入れているファンから、彼らの写真をいただいたので、ご紹介。どちらもアメリカ人です。

 まず『外道の家』の寅蔵を入れているジム。
tatoo-torazo
 彼は事前に「タトゥーを入れたいんですけど、いいですか?」と問い合わせをくれて、「もちろんオッケーだよ!」と返事したら、数日後に「できました!」と写真を送ってきてくれたという早業でした(笑)。
 彫りたてらしく、まだ周囲の皮膚が赤くなっているし、撮影場所も背景から想像するにタトゥー・スタジオっぽいですね。

 もう一つは、元々は「さぶ」誌に描いた小説の扉絵で、フランスでエスタンプが発売されたり、イタリア版単行本の表紙とかにも使われた、海外ではやけに人気がある『忠褌』というイラストを入れたデヴィン。
tatoo_chukon
 彼は、「ゴメンナサイ、実は黙って勝手に入れちゃってたんですけど……」と言ってきたので、ひょっとしたら上のジムとのやりとりを、どっかで聞きつけたのかしらん、なんて想像したり(笑)。
「この絵に一目惚れして、もう矢も楯もたまらず入れちゃって……」とのことだったので、「ぜんぜんオッケーだから、良かったら写真見せて!」と返事したら、喜んで送ってきてくれました。

 こういった例は、厳密には「自分の絵」というものとは違うとは思いつつ、それでも自分の絵に惚れ込まれて、それをタトゥーで入れたいと思っていただけるのは、絵描きとしては何とも光栄というか、嬉しい気持ちになりますね。
 あ、因みにお二方とも、「写真をブログに載せるけど、いい?」と、ちゃんと確認はとってあります。

ちょっと宣伝、『冬の番屋』第3話です

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 今月22日発売、「バディ」5月号に、短期連載マンガ『冬の番屋』第2話掲載です。
 連載開始時に「しっとり系というかしっぽり系というか……そんな感じを目論んでおります」と述べましたが、今回そんな感じ。メンタル面に重点を置いた、じっくり系の濡れ場が続いております(笑)。

 さて、この「バディ」5月号ですが、先の震災の影響で、発売日が遅れて3月22日(火)一般発売となるそうです。
 それと震災の影響により、仙台にあるプレス工場からの発送が出来ない状態で、付録DVDが添付できていないそうです。応募者全員プレゼントという形で対応するとのことで、詳しくはバディのホームページにある告知をご覧ください。

 アマゾンでは発売日が23日となっていて、いつもなら発売前から出ている書影も、アマゾンの商品ページではまだ出ていませんが、下に貼ったように、桜をイメージした「和」の雰囲気で、彩度を抑えたヴィジュアルに、くすんだピンクのポイントカラーが効いた、なかなかカッコいい表紙です。
 リニューアル以降、グッジョブ続き。^^
 小特集「バディのレシピ」では、この表紙のメイキングも見られます。

 世間ではいろいろと予断を許さないことが続き、何かと暗い論調にお目に掛かることも少なくない今日この頃ですが、逆にそんなときだからこそ、イケメンモデルの裸身で夢の世界に遊んだり(グラビアをオカズにセンズリぶっこく、とも言いますが)、ゲイ受けする小ネタでクスクスしたり、映画や観劇や夜遊びなどのゲイ向け情報を仕入れて経済の回転に役立ってみたりとか、ゲイ雑誌にも役立つことがあるかと思います。
 私もそんな感じで、読んでムラムラしたりハァハァしたりするマンガを、これからもずっと描いていきたい……と思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

Img_magazine_201105 Badi (バディ) 2011年 05月号 [雑誌]
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2011-03-23

お見舞いとご報告

 東北地方太平洋沖地震の被災地の皆様に、心からお見舞い申し上げます。
 東京在住の当方は、崩れた本の山やラックから飛び出したCDやDVDで、床が足の踏み場もなくなりましたが、家具自体が倒れたりすることもなく、私も相棒も怪我ひとつなく無事であります。
 とりあえず、お見舞いとご報告まで。

企画展「パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】」のご案内

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 明日3月7日から、銀座のヴァニラ画廊でスタートする企画展、パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】に、私も参加して、新作1点・旧作2点を出品いたします。
 展覧会の詳細等はまとめて後述しますが、出品作家は先月の『幽霊画廊』に引き続き豪華面子です。ゲイ・アート系からも、稲垣征次さんと奥津直道さんが参加。

 映画監督としてのパゾリーニは、マイ・フェイバリットの一人なので、お話をいただいた際は「ぜひ!」と一も二もなく飛びついたんですが、後々になってから、パゾリーニ作品に私が感じる「好きポイント」と、私自身の作風および方向性の接点を見つけることが、事前に想像していた以上に難しく、オマージュ作を描くのもなかなか難儀しました。
 とはいえ最終的には、上手いこと自分の着地点を見つけることができた感じです。
 左上の図版がその部分なんですが、自分としては「納得!」の作品になったつもりではあるものの、ご覧くださる方にはどんなものか……「これのどこがパゾリーニじゃ!」と思われてしまうかも知れません(笑)。
 旧作2点に関しましては、パゾリーニと直接関係のある作品ではありませんが、画廊様からのご依頼もあり、併せて出品させていただくことにしました。
 いちおう、去年の個展では出さなかった作品の中から、新作とのバランスを踏まえ、同時に「……え〜、何となくパゾリーニ?」な作品を選んだつもりでゴザイマス(笑)。
 というわけで、お忙しい折とは思いますが、もしお時間がございましたら、ぜひ足をお運びいただければと思います。

パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】
会場:ヴァニラ画廊(銀座)
   〒104-0061 東京都中央区銀座 6-10-10第2蒲田ビル4階
   TEL 03-5568-1233
   http://www.vanilla-gallery.com/
会期:3月7日(月)〜3月19日(土)
営業時間:平日 12時〜 19時
     土曜・祝日 12時〜 17時
     日曜休廊
入場料:500円
参加作家:稲垣征次
     宇野亜喜良
     奥津直道
     加瀬世市
     かふお
     カネオヤサチコ
     キジメッカ
     熊谷蘭治
     田亀源五郎
     照沼ファリーザ
     林良文
     宮西計三
     森栄喜
     (五十音順・敬称略)

イタリアの映画監督・詩人・小説家のピエル・パオロ・パゾリーニ(1922-1975年)。彼の荒々しいヴァイオレンス的要素と、過激なエロティシズム表現に政治的ラジカリズムを注入した芸術創作活動と生き方は、圧倒的なカリスマ性から死後35年が経った現在でも、人々の心を捉え続けています。映画監督として、性と政治、神聖と汚穢の両極を往復する映像美とスキャンダルで1960年代のアートシーンに大きな衝撃を与えたことはよく知られておりますが、アルベルト・モラヴィアに「今世紀後半のイタリアにおける最大の詩人」と賛辞された優れた詩人でもありました。そのパゾリーニへのオマージュを個性豊かな13名の作家が表現致します。パゾリーニに捧ぐ、ロマンティックでスキャンダラスなオマージュ展をどうぞお楽しみ下さい。

ちょっと宣伝、『冬の番屋』第2話です

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 今月21日発売、「バディ」4月号に、短期連載マンガ『冬の番屋』第2話掲載です。
 第1話脱稿時の予感が的中し、案の定、キャラが動き始めてしまいました(笑)。
 こうなると、描きやすい反面コントロールを慎重にしなければ。思いついたことを全て盛り込んでしまうと、肝心の焦点がぼけかねないので。
 まあ、あまり冗長にならないように、上手い具合にエロも配置しつつ、しっぽり読み甲斐のある内容にしたいと思っております。
 今回、回想シーンのタッチを、ちょっといつもと変えたりもしていますので、そんなところもお楽しみいただければと。
 というわけで、宜しかったらぜひお読みくださいませ。

Badi (バディ) 2011年 04月号 [雑誌] Badi (バディ) 2011年 04月号 [雑誌]
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2011-02-21

ちょっと宣伝、カラーポスター描きました

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 現在発売中のコミック・アンソロジー「肉体派 vol.19 極!!エロ」に、折り込みのカラーポスター描きました。マンガは今回お休みです。
 左がそのポスターの部分画像。
 まあ、部分画像でもお判りのように、「公開露出/強制女装/オッサンなのに花嫁」ネタなんですが、何というか「晴(ハレ)と褻(ケ)」の「ハレ」的なものを強調したく、行われている行為そのものはアモラルというか異様でありつつ、しかし全体の雰囲気は祝祭的……みたいなラインを目指して描いた絵です。
 折り込みポスターなので、拡げるとA4近いサイズになりますし、サイズが大きい分、体毛の繁り具合(ヴェールやリボンとの対照を狙って、多めにワサワサと繁っております)なんかも美しく再現されていると思いますので、よろしかったら是非、現物をお手にとってご覧くださいませ。

肉体派(19)極!! エロ (アクアコミックス) 肉体派(19)極!! エロ (アクアコミックス)
価格:¥ 920(税込)
発売日:2011-02-18

『幽霊画廊 ~世にも怪異な魂の競作展~』

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 本日から銀座のヴァニラ画廊で始まる企画展、『幽霊画廊 ~世にも怪異な魂の競作展~』に描きおろしの新作一点を出品しております。
 ゲイ・アートの展覧会ではありませんが、実に面白い企画で、参加アーティストも錚々たる面子揃いなので、その中に交じって、私もいささか緊張気味……。
 因みに私の出品作は、もちろんそっち系(笑)。
 幽霊画というテーマと私のテイストである無残絵/残酷画というモチーフをミクスチャーして、更に日本の浮世絵版画的な雰囲気と西洋の「死の舞踏」的なイメージも混在させてみました。

 というわけで、展覧会の詳細はこちら。
会場:ヴァニラ画廊(銀座)
   〒104-0061 東京都中央区銀座 6-10-10第2蒲田ビル4階
   TEL 03-5568-1233
   http://www.vanilla-gallery.com/
会期:2月7日(月)~2月19日(土)
営業時間:平日 12 時~ 19 時
     土曜・祝日 12 時~ 17 時
     日曜休廊
入場料:500円
参加作家:市場大介
     小妻容子
     小山哲生
     三代目彫よし
     沙村広明
     SHIGE
     空山基
     田亀源五郎
     ツバキアンナ
     鳥居椿
     富崎NORI
     ヴァーニャ・ズーラヴィロフ
     福山フキオ
     亡月王
     宮西計三
     山口椿
     (五十音順・敬称略)

柳田國男によれば、神域や死後の国は遠い隔絶された別の世界ではなく、現世の様々な場所に重なるように存在し、「その現世に寄り添うように神々も霊魂も住まう」とされます。この世界が、さまざまな膜が幾重にも重なっている次元の束だとしたら、垂直に進もうとせずにちょっと横を向いただけで、見えないものを見てしまう可能性は常にあります。人間の無意識に潜む死者への畏れと憧れはまた、生きている人々の存在意義を根底から揺るがすのです。我々とその祖先は、何に怯え畏怖し結界をはり祈祷をささげたのか。”死装束の足のない幽霊”から、あらゆる幽霊のかたちを、ヴァニラ画廊に集った珠玉のアーティストが挑戦いたします。

 というわけで、会期中お近くにお越しの際にでも、ぜひ足をお運びくださいませ。
 初日の今日は、私も夕方頃にでも、ちょっと顔を出そうと思っております。

ゲイ受け動画クリップ3連発

 カイリー・ミノーグの歌を、せくしぃなオトコノコたちがリップシンク。
 これはいいな〜、萌える。
 有名ゲイビ男優さんとかも混じっているらしいですが、個人的には、歌い出しでアップになる猿顔のコと、ヤケにクネクネ踊るラテン系のオネエサンが、特にカワイくてお気に入り(笑)。

 筋肉質な露出ボディにユニセックスなダンスがエロかったので、興味を持ってググってみたら、このKazaky、何とウクライナのグループだってんでチョ〜びっくり!
 ダンサー/コレオグラファーがリーダーのユニットらしんだけど、男のハイヒールという新しい属性(笑)に目覚めてしまいそうなカッコよさです。

 パロディCMらしいんだけど、それにしても目を疑った(笑)。
 太ったヒゲモジャの熊おじさんが全裸で××から××を噴出させてますので、苦手な人は要注意!
 ……でも萌える人はすごく萌えるはず(笑)。

ちょっと宣伝、短期連載『冬の番屋』スタートです

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 1月20日発売のゲイ雑誌「バディ」3月号から、短期連載『冬の番屋』スタートです。
 メインのキャラクターは、白ヒゲ熊オヤジ&ヌボーっとしたアンチャン。
 プロット練っている段階では、前中後の三話だとちょっと慌ただしいので、全四話くらいかな〜……なんて考えていたんですが、第一話を脱稿した時点で、ちょいとキャラクターが良く動きそうな予感がしたので、ひょっとするともうちょい長くなるかも知れません。
 内容は、まあ何といいますか、しっとり系というかしっぽり系というか……そんな感じを目論んでおります。
 因みに「番屋(ばんや)」というのは、見張り小屋とか番人の詰め所とか幾つかの意味がありますが、このマンガでは、漁期のあいだ北海道で漁師たちが泊まり込みで暮らす小屋のこと。
 というわけで、よろしかったら是非お読みくださいませ。

Badi (バディ) 2011年 03月号 [雑誌] Badi (バディ) 2011年 03月号 [雑誌]
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2011-01-21

カセットテープのデジタル化計画〜GarageBand編

【この記事、ブログ人サービス終了にともなうブログ移行時に、手元のバックアップデータが見つからなかったために、画像がありません】

 昨日、ここで「後日書くかも」と書いた、ION AUDIO TAPE EXPRESS をGarageBand(以下ガレバン)と組み合わせて使う際の、図解入りHow To記事です。
【準備】
 まず、Tape Express(以下プレイヤー)とMacを付属コードで繋ぎ(電源がUSB供給なので、Mac本体のUSBスロットに繋いだ方がいいかも。電源供給なしのHUBだと動かないかも知れません)、プレイヤーのイヤホンジャックを外部スピーカーと繋ぐか、もしくはイヤホンを差すかして、再生するテープの音をモニタできるようにします。
 これで準備は完了。
【録音】
 カセットをプレイヤーに入れて、ガレバンを起動し、録音用に新規プロジェクトを作ります。
 まず、プロジェクトの種類を選ぶメニューが出てきますが、デフォルトの「Piano」のままでOK。
 続いてプロジェクトのファイル名を決めるウィンドウが出てくるので、自分の判りやすいタイトルを付けて保存します。
 カセットを1本丸々録音してから、後で必要部分のみを切り出していくという場合は、カセット全体(アルバムとか)の名称をファイル名にすると判りやすいでしょう。そうでなく、一曲一曲こまめにファイルを分けて録音するのなら、曲名=ファイル名にするのがベスト。
 下の方にある「テンポ/拍子記号/キー」等のメニューは、今回の作業には全く関係ないので、デフォルトのままでOK。
 すると下図のようなウィンドウが出てくるので、ウィンドウ左下の「+」マーク(1)をクリックして、新規トラックを作成します。
Gb0
 新規トラックのメニューから「リアル音源」を選んで「作成」。
 すると下図のようになり、上から二番目に(1)の新規トラックが出来ています。このトラックに、これからテープの音を録音していきます。
Gb1
 まず、下図の(1)、右下の「入力源」から、「ステレオ1/2 Pup Audio Device」を選びます。
 次にプレイヤーでテープを、音をモニタしながら再生します。すると、テープの音と合わせて、左上(2)のインジケーターが光りながら動きます。
 インジケーターを見ながら、右下(3)の「録音レベル」をドラッグして、録音する音量を調整します。インジケーターの黄色がたまに点滅し、しかし一番右の赤ランプは点灯しないくらいを目安にします。
Gb2
 これで録音準備は完了です。
 テープを巻き戻して、下図の(1)、中央下の赤い録音ボタンをクリックすれば、録音がスタートします。
 デフォルトでは、録音と同時に「カチ、カチ…」とテンポを刻む音が聞こえて耳障りかも知れません。これはメトロノーム機能がデフォルトではONになっているからです。このメトロノームの音は、実際の録音には入らないので問題ないんですが、気になるようなら消しましょう。「コントロール」から「メトロノーム」を選んでOFFにするか、もしくは「command+U」で消すことが出来ます。
 テープの音が録音されていく様子が、(2)の帯のようなもの(リージョン)がどんどん伸びていくことで、リアルタイムで視認できます。
 中央下のウィンドウ内の青い文字(3)は、デフォルトでは音符マークになっていて、その右側に表示されている数字は小節数になっています。この音符マークをクリックして時計マークに切り替えれば、表示される数字も小節から時間に変わります。
 録音を止めたいときは、(1)の録音ボタンをもう一度クリックします。
Gb3
 録音に関しては、これで全部。終わったら保存するのを忘れずに。
【編集】
 録音済みのファイルを編集して、不用な部分を消去したり、必要な部分だけ切り出して、それをiTunesに書き出す方法の解説です。私の場合、まずカセットを1本分丸々録音してしまい、それを作業用のマザー&バックアップファイルとして保存してから、改めてそこから一曲ずつ切り出し、そのファイルを別名保存してiTunesに書き出す、というやり方をしています。
 録音が終わったファイルは、下図の(1)のように、紫色の帯(リージョンといいます)になっています。
tTrim01
 このリージョンをダブルクリックします。するとリージョンの色が濃くなって選択状態になり(1)、下部に「オーディオリージョン」という拡大ウィンドウ(2)が出てきます。
 ここでは、曲の頭に入っている不必要な無音部分を消去したいので、(3)の三角形をした再生ヘッドをクリックして、オーディオの波形を見ながら、曲の開始位置へとドラッグします。中央下の再生ボタン(右向きの三角形)をクリックすれば、録音されたファイルを聞くことができるので、目と耳で確認しながら頭出しの位置を決めるといいでしょう。
 再生ヘッドを動かすときに、動きがカクカクして狙った位置に止めることができない場合、それはコントローラーが「グリッドに沿う」という設定になっていて、グリッド(この場合は拍単位の区切り)以外の場所には止まらないようになっているからです。それを解除するには「コントロール>グリッドに沿う」を解除するか、「command+G」を押せば、どこでも狙った場所に再生ヘッドを配置できるようになります。
Trim02
 曲の始まりの位置を決めたら、「編集>分割」を選ぶか、「command+T」を押します。
 すると(1)のように、再生ヘッドの位置で、リージョンが前後2つに分割されます。この分割されたリージョンの、前の部分が不要部分なので、これから消去します。
Trim03
 まず、リージョン以外の、濃いグレーの背景部分をクリックします。すると下図のようにリージョンの色が薄くなり、選択が解除されます。
Trim04
 次に、消したいリージョンをクリックします。クリックしたリージョンの色が濃くなり、選択状態になります。
Trim05
 この状態でdeleteキーを押すか、「編集>削除」を選べば、選択したリージョンを消すことができます。
Trim06
 残ったリージョンをクリックして、タイムラインの開始位置までドラッグします。これで、不要部分を消去して曲の頭出しができました。
Trim07
 頭出しをしたのと同じ要領で、今度は曲の終了部分を見つけて、切りたい位置に再生ヘッドを持っていきます。
Trim08
 そして、同じ手順でリージョンを分割し、不必要な後半部分を消去します。
Trim09
 これで一曲分の切り出し作業は終わりましたが、このままだとiTunesに書き出したとき、後半の消去した無音部分まで延々と書き出されてしまいます。そこで、書き出しの終了位置を指定します。
 まず(1)のスライダーを、一番右まで持っていきます。すると右上に(2)のような三角形があります。これがファイルの終了部分を示すマーカーです。
tTrim10
 この終了マーカーをクリックして、そのまま左にドラッグし、紫色のライン(1)が先ほど切り出したリージョンの終了部分にくるようにします。
Trim11
 これで曲の切り出し作業が完了したので、ファイルを別名で保存します。ガレバンからiTunesに曲を書き出す際、「ガレバンのファイル名=iTunesの曲名」になるので、このファイルの名前も曲の名前にします。
 iTunesへの書き出しは「共有>iTunesに曲を送信」を選びます。
 すると下図のようなダイアログが出てきます。この情報はそのままiTunesに反映されるので、アーティスト名やアルバム名など必要な内容をタイプして、共有をクリックします。
Trim12
 すると、下図のような「ミックスダウンを作成中」というメッセージと共に、進捗状況を示すバーが現れます。曲の送信が終わると、自動的にiTunesが立ち上がり、やはり自動的に今書き出した曲が再生されます。
Trim13
 これで完了。
【応用1】
 録音ファイル時間が長いと、リージョンも左右に長く伸びるので、曲の切れ目を探したり、終了マーカーをドラッグするさい、延々と画面を左右にスクロールしなければいけなくて、大変だったりします。
 そんなときは下図の(1)のツマミを左にドラッグします。左にドラッグすればタイムラインやリージョンの左右の幅が縮まり、右にドラッグすれば伸びます。
Ouyoa1
 例えば、さっきまでの説明画面では、ウィンドウ左右一杯でタイムラインの経過時間は20秒強しかありませんでしたが、上図のタイムラインを縮めた状態だと、同じ幅でも表示されているタイムラインは約25分もあります。
【応用2】
 元のテープの状態が悪いと、無音部分にもノイズが入っていたりしますが、トラック音量を調整すれば、それをフェードアウトさせることもできます。
 下図の(1)の三角形をクリックすると、三角形の向きが下に変わり、音声トラックの下に「トラック音量」というラインが出てきます。
Ouyob1
 これは折れ線グラフのようにして、トラックの音量をコントロールすることができます。ラインの上をマウスでクリックすると、変更点を示す丸印が出来ます。それを下図の(1)のような形にすれば、音量がだんだん小さくなるフェードアウトになります。
Ouyob2
 もっと懲りたければ、トラックに様々なフィルタやエフェクトを追加して、低音を強調するとか高音をカットするとか、お好みでアレコレいじったりもできますが、まあ、そこいらへんはDAWソフトとしての使い方になってしまうので、興味のある方は調べて色々と試してみてください。
【オマケ】
今日もこれを録音中にネット検索して…
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…これを発見したよ!(笑)
สามโทน (3 Tones) “โป๊ง โป๊ง ชึ่ง (Pong Pong Sueng)”