マレ地区の書店Les Mots A La Boucheでのサイン会。
写真は、書店外観、サイン会の最中、書店の中でLes Mots A La BoucheのウォルターとArtMenParisのオリヴィエと一緒に。
Les Mots A La Boucheでは、ポット出版さんから出していただいている本も輸入販売していただいているので、卓上には仏語版単行本と一緒に、日本語版『君よ知るや南の獄』の単行本も置いてあります。来てくれた人数は、一昨年のBlueBookParisよりは少なかったかな。前半はずっとサインし通しだったけれど、後半になったら、一息つく暇もちょくちょくあった感じです。
夜遊び。
一昨年と同じ、Yes Sir!というパーティーに招待されて行ったんですが、そのときオリヴィエと一緒のところを撮られた写真が、フランスのゲイ雑誌”TETU”のサイトにアップされてました。
こちら。
よく見たら、オリヴィエの肩の上に心霊写真みたいにして、クリストフも写ってます(笑)。
HIVチャリティー・オークションのカタログ。
一昨年、ギャラリーに依頼されて描いた『HIVと戦うキャプテン・ベアー』の大判プリントが、昨年、フランスのHIVチャリティ・オークションに出品されまし。写真は、そのカタログの表紙と掲載ページです。
出品作家は50名強。表紙をご覧になればお判りのように、ほとんどがバリバリの現代美術ばっか。私の作品を含め、エロティックな要素はほぼゼロ。
オリヴィエによると、無事落札されたそうなので、お役に立てて良かった良かった。
一昨年やったフォトセッションのプリントを、ようやく貰えました(おせーよ)。
アレックス・クレスタの撮った写真は、彼のサイト(現在改装中)にアップされていたので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、パトリック・サルファーティの方は初公開。
今回、パトリックに会うのを楽しみにしていたんですが、残念ながら所用でパリにいなくて会えませんでした。彼の撮ってくれた写真は、他にも何枚かあるんですが、私は、ちょっとサイケな感じのするこれが一番お気に入り(笑)。
という感じで、フランスの土産話も、ここいらへんで打ち止め。
ここんとこ、期せずして連日更新になっていましたが、今後はまた、以前のようなまったりペースに戻る予定。
長々お付き合い下さいまして、ありがとうございました。
「個展〜2009・パリ(&モロッコ旅行)」カテゴリーアーカイブ
アート・コレクターのお宅訪問、追補
フランスからの携帯更新で、アート・コレクターのお宅にお邪魔したら、住んでる世界が違う感がバリバリでスゴかった、なんてことをお伝えしましたが、どうスゴかったのか、改めてお伝えしませう。
まず、場所からしてスゴいのだ。
これがなんと、パレ・ロワイヤルの中! かつて作家のコレットが住んでいたのと同じアパルトマン! 建物に入る前から「どっひゃ〜!」でゴザイマス(笑)。
で、いざ建物の中に入り、エレベーターに乗って居住階にお邪魔すると……もう玄関から、美術品と骨董品の山。床には、現代美術のドでかいオブジェだの、中世彫刻やアジア美術らしき石像や胸像だの、いたるところにズラズラと飾られている。
壁も、これまたそこいら中が、三段五段に飾られた絵画で埋め尽くされていて、しかもハンパじゃない作家揃い。号数は決して大きくはないんですが、ぱっと見ただけでも、ピカソやマグリットやタンギーだってのが判るし、面白いデッサンがあったから「誰の絵ですか?」と聞いたら「スーティンだよ」ってな返事だし……もう、一緒に飾られてるウォーホールやホックニーが、小物に見えるくらいのラインナップ。
すっかり美術館に来た気分でいるところ、椅子を勧められてお茶でおもてなしされたんですけど、これがまた、もう家具から食器から、どう見ても骨董品かアート・ファニチャーの「タダモノじゃない!」ってヤツばっかり。
ティーカップ持ちながら、「……もしこれを割っちゃったら、いったいいくら弁償しなきゃならないの?!」ってな感じで、もう、お茶を飲むのもガクブル、壷から角砂糖を取るのもヒヤヒヤ、とてもじゃないけど、くつろげたもんじゃありませんでした(笑)。「おかわり、自由にね」って勧められても……いや、そんな高価そうなティーポット、おっかないから持ちたくありません、って感じ(笑)。
もっとも、招いてくださった方ご本人は、いたって気さくな方で、バルコニーに案内して外の景色を見せてくれたり(もちろん、見えるのはパレ・ロワイヤルの中庭なので、ステキな眺めに決まっております)、別の部屋やベッドルームを見せてくれたり(するとまた、ビアズレーやイヴァン・ビリビンがあって、ビビりまくり。でも、ビリビンの原画を見たのは初めてだったから、嬉しかった〜)、いろいろと気を使ってくれました。
で、緊張しすぎてか、オシッコをしたくなったので、トイレを借りると、これまた壁に、コクトーとホックニーとバーン=ジョーンズとトム・オブ・フィンランドの、いずれもメールヌードのデッサンが飾られている……ってなステキさ。もう、緊張しすぎて、オシッコ止まるかと思いました……ってか、もう画廊の真ん中に便器があるみたいなもんで、「こんなとこで、チンポ出して放尿なんぞして、ホントにいいのか?!」ってな感じ(笑)。
で、おそらく私が来るのに備えて、普段は仕舞っているのであろう私の絵を、部屋に並べていてくれたんですけど、う〜ん、何かちょっと複雑な気持ちがしましたね。
何というのか、自分が描いた絵が他の人の「所有物」になっている、というのは、親が娘を嫁にやる気分に、ちょっと近いのかなぁ……。自分のものだったのに、もう自分のものじゃなくなった、みたいな、何とも言えない気分。
まあ、それでも「うんうん、いい家に貰われて良かったね」という、変な親心みたいな気分にもなったりして。
でも、もしこれが絵じゃなくて人間だったら、他の連中から「アンタなんて身分が違うわよっ!」とか「この淫売の小娘!」とかいって、いじめまくられそうな気もするけど(笑)。
……って、何で『女の闘い』風になるのやら(笑)。
フランスでのインタビュー、追補
パリで受けたインタビュー取材映像が、ウェブ上で公開されています。
こちら。
日本語音声・フランス語字幕付きなので、日本の方には問題なくお楽しみいただけるかと(笑)。
しかし、昔は自分の録音された声を聞いたり、動くビデオ映像を見たりするのは大嫌いだったんですけど、これも慣れがあるんですね。最近では、そういうのを聞いたり見たりすることに、あまり抵抗がなくなってきました(笑)。
インタビューの収録は、ギャラリーのある建物のパティオで行われました。
写真向かって左がディレクターのクリストフ(着やせして見えますが、脱ぐとすごいマッチョで、肩に見事なタトーゥーが入っているセクシー・ガイ)、右の青いTシャツの彼がインタビュアー。
インタビューは、インタビュアーが英語で尋ねる質問に、私が日本語で答えるという形式だったので、英語脳と日本語脳の切り替えが上手くいかなくて、ちょいとシドロモドロ気味になっちゃってますね。つまり、英語で尋ねられるもんだから、反射的に回答も英語で考えてしまい、それを日本語に訳しながら喋る……みたいな感じになっちゃいまして……なぁんて説明すると、私がすごいバイリンガルみたいですけど、じっさいのところ私の英語力は、旅行英会話レベルのメチャクチャなものなので、誤解なされないように(笑)。
あと、自分の左斜め前にカメラ、右斜め前にインタビュアー、正面は何もなし、という状況だったので、話すときにどこ(誰)を見ていればいいものやら……。そのせいで、目が泳ぎまくっています(笑)。
途中で、質問を繰り返す云々とブツクサ言ってるのは、事前にクリストフから、「このインタビューでは質問者の音声は入らないから、例えば『好きな色は?』と聞かれたら、『赤』と答えるんじゃなくて、『好きな色は、赤です』って、何が質問されたのかが判るように答えてね」と言われていたのに、それを失念して喋りはじめちゃったからです(笑)。
このインタビューの長尺+英語字幕版が、後日、クリストフの個人サイトにもアップされるそうです。
こちら。
私のところは、まだcoming soonになってますが、既に公開されているコンテンツが、硬軟取り混ぜてなかなかスゴい面子なので、ぜひご覧あれ。
ゲイ・エロティック・アート関係だと、画家(マンガ家)のローガンやカメラマンのリック・カストロ、ゲイ・ポルノ・スターのフランソワ・サガット、ファインアート系ではピエール・モリニエにジェフ・クーンズ、俳優のトミー・リー・ジョーンズやジャンヌ・モローやティルダ・スウィントン、映画監督のウィリアム・フリードキン、作曲家のハワード・ショア、ファッション・デザイナーのカール・ラガーフェルド、ホラー作家のポピー・Z・ブライトまで。
こういった面々が一堂にずらずら並ぶあたりの感覚が、フランスの良いところですな。
因みにクリストフは、宮崎駿の大ファンでありまして、私が『崖の上のポニョ』をまだ見ていないと言ったら、「どうして見ないんだ、ダメじゃないか!」と諭されました(笑)。
オープニング・パーティ追補
オープニング・パーティーには、色々な方が来てくれました。
ファンの方はもちろん、「こーゆーの見るの初めてなんですぅ!」って興奮して話しかけてくるオンナノコもいたり。概して、ファンだという人の方が、極めてシャイで、話しかけたり握手を求めるのも遠慮がちで、逆に、私の作品を初めて見るという人の方が、物怖じせずに話しかけてきて、けっこう質問責めにあったりもします。
スケッチ・ブログにコメントくれる常連さんとも会えたし、珍しいところでは、とっても上品な感じの老夫妻(男女の、ですよ)が来られて、顔色一つ変えず作品を見て回り、穏やかな微笑みを浮かべてお帰りになったり(笑)。
日本人も、留学中の方とか旅行中の方とか、数名お会いできて、英会話疲れの脳ミソを、しばし休めることができました(笑)。
では、そんな中から、一緒に写真を撮った面々を、いくつかかいつまんでご紹介。
ジャーナリストのアニエス・ジアールと。
今回の個展に関して、アニエスは、仏紙リベラシオンのブログに記事を書いてくれていました。こちら。……例によって、オールフランス語なので、わけワカメですけど(笑)。
今回、出展作の中に、ヤクザが睾丸に液体を注入されて、信楽焼のタヌキに見立てられて辱められているという絵があったんですけど、アニエスはそれに興味津々。日本のゲイにとっての睾丸増大のポピュラリティーとか、信楽焼のタヌキの睾丸が巨大なのは、何か性的な意味合いがあるのとか、いろいろ聞いてきたので、タヌキのキンタマは八畳敷きだという話とか、人肉食付き無修正バージョンの「かちかち山」の話とかを教えてあげたら、大喜びしていました(笑)。
アーティストのピエール&ジルと。
いやァ、緊張しました(笑)。小柄な方(え〜っと……ジル?)が、気さくに色々と話してくれました。
流石に、アート界の大物&人気者の登場なので、会場もけっこう色めきたってました。オープニングに来られなかった人とか、彼らが帰った後に遅れて来た人たちから、「ピエールとジルが来たんだって!?」みたいなことを、けっこう言われたし。何となく、ポップ・アイコンとしてのアーティスト像というのを、ほんのちょっとかいま見た気分。
そういや、どこぞのメディアの人が、私と彼らのスリーショット写真を撮りたいと言ってきて、OKしたんですけど、どこのどんなメディアなのか聞き忘れた(笑)。
カメラマンのアレックス・クレスタと。
二年ぶりですが、相変わらずいい男(笑)。私の顔も、すっかりにやけちゃってますな(笑)。
アレックスは、ボディの半身にメールヌードのタトゥーを入れたいそうで、私の描いたピンナップ系の絵を使いたいんだけど……と相談されたんですが、う〜ん、全身入っているピンナップ・イラストって、私はほとんど描いてきていないから、ちょっと難しいところ。
アーティストのザビエル・ジクウェルと。
彼の名前のカナ表記は、グザヴィエの方がいいかも? 二年前の初対面時に、名前の発音が聞き取れなくて、聞き返したら「君の国に初めて行ったキリスト教の宣教師と同じ名前だよ」って言われたので、ザビエルと表記してきたんですけど。
ご覧のとおり、彼の描くコッテリしたむくつけき野郎とは正反対で、ご本人はサッパリスッキリのハンサム・ガイです。
アーティストのトム・ド・ペキンと。
MySpaceを通じて知り合い、前にここでも紹介したことのある作家で、今回が初対面。
とはいえ、既に7年前に、私のマンガが初めてフランスの雑誌”Tetu”で紹介されたとき、その同じ号で彼の作品も紹介されていたそうな。帰ってから調べてみたら、確かに、彼と私とベラスコの三名が、同じ号の同じ特集記事に載ってました。う〜ん、世界は狭い(笑)。
アーティストのマーク・ミン・チャンと。
マークとも二度目。オープニングには来られなくて、これは後日、改めてギャラリーに来てくれたときに撮った写真。
こうして見ると優男系ですけど、腕にはあみだくじみたいな不思議な文様のタトゥーがぎっしりと。彼に限らず、タトゥーを入れている人は多く、私も数人から「何でタトゥーを入れないの?」と聞かれましたが……うむむ、何で入れないのか、という質問自体が、日本だとイレギュラーだよなぁ(笑)。
タバコ仲間二人と。
ギャラリーは禁煙なので、タバコ吸いに外に出るたんびに、同じ面子と顔を合わせることになるんですけど、この二人組もそうで、けっこう仲良くなりました。
左の彼は、北条司の大ファンなんだそうな(Tシャツに注目)。右の彼は、出品作のうちの一つ、ひげナイトのクリスマス・パーティのフライヤー用に描いたドローイングを買ってくれました。
因みに、この写真を撮ってくれたのは、設営も手伝ってくれたニコラなんですけど、撮りながら、二年前同様に「あんたたち、つまんないわよ! シャツ脱いで、裸になんなさい!」と、ビッチなこと言ってました(笑)。
誰だかわかんないけど顔なじみ(笑)と。
二年前のオープニングやサイン会で会っていて、顔は良く覚えているんだけど、いかんせん英語が全く通じないので、どこのどなたなんだか、良く判らない(笑)。確か、リュクサンブール美術館の内覧会でも会ったので、何かアート関係者だとは思うんですけど(笑)。
言葉が通じないので、ニコニコしながら見つめあったり、肩を抱かれたりしているだけ、っつーミョーなコミュニケーションを、しばし一緒に。
名前忘れた(笑)コレクターの方と。
この人は、既に私の作品を数点所有している人で、一緒にディナーもしているんだけど(例のナンチャッテ日本料理店)、ど〜しても名前が覚えられない。
というか、この人に限らず、フランス人のファーストネームって、ホント覚えられない(笑)。「こちらジャン・ポール、こちらジャン・ピエール、こちらピエール、こちらパスカル、……」なんて紹介されても、もう誰が誰やら(笑)。同じ名前も多くて、会話していて「ちょっと待って、どのオリヴィエ?」「どのニコラ?」ってなること多し(笑)。
モロッコおまけ
モロッコ旅行のオマケ。
今回、デジカメで動画を幾つか撮ったので、ざっと繋いでみました。旅行好きの方、よろしかったらご覧あれ。
因みに、前半の音楽は、砂漠のキャンプでベルベル人が演奏して聴かせてくれたもの。後半の音は、マラケシュのフナ広場で映像と同時録音です。
で、これだけだとちょっとアレなので、男の写真も幾つかアップしてみましょうか(笑)。
サムソン系おまわりさん。
Bullneck(アメリカ人アーティスト、高畠次郎アニキの大ファン)が好きそうなおまわりさん。
猟奇殺人の現場……ではなくて、皮なめし場のおにいさん。
帰国しました
モロッコ人から
一回くらいは
フランス滞在終了
なんちゃって日本料理とゲイナイト
ディナーは、日本料理レストランで。オリビエに「シェフが日本人の本当の日本料理屋と、中国人やベトナム人の日本料理モドキと、どっちがいい?」と聞かれたので、迷わずモドキをリクエスト。
期待に違わず、食器からして、武者小路実篤っぽい茄子と唐辛子(?)の絵と、その横にひらがなで「おいしい」と書いてあるとゆ〜怪しさ(笑
前菜は、なますとコールスローを足して二で割ったみたいなサラダ。味噌汁には、豆腐とネギとマッシュルームが。テーブルの醤油は、「しょっぱい」と「甘い」の二種類。メニューには、スシとヤキトリとギョーザのセットなんてモノも(笑
携帯を忘れたので、写真を撮れず。上の写真は、サイン会のときの、名前のスペルを書いてもらうメモ用紙です。
食事の後は、二年前にも行った野郎系ゲイナイトへ。三時間ほど踊ってきました。