ここんところ教会音楽、特に東方教会のヤツを聴きたいモードに入っておりまして、それ系を集中して購入中。
というわけで、新規購入したCDの中から、お気に入りを幾つかご紹介。
“Chant de L’Eglise de Rome” Marcel Peres & Ensemble Organum
古代ローマの復元聖歌。
ギリシャ正教のビザンチン聖歌と、グレゴリオ聖歌の中間みたいな感触。プロの歌手によるもので、洗練された技術とゴツゴツした力強い表現を共に併せ持つ、この手の音楽としては理想的なパフォーマンス内容。
“Le Chant des Templiers” Marcel Peres & Ensemble Organum
上のアルバムと同じグループによる、今度はテンプル騎士団によって歌われていた聖歌を復元したもの。
古代ローマのアルバム同様、力強い声の響きにゾクゾクします。
映画『キングダム・オブ・ヘブン』やTVドラマ『アイヴァンホー』を見てから、テンプル騎士団は何となく印象が悪くなっていたけど、このCDでそれがちょっと好転した(笑)。
“Christmas in the Holy Land: Ancient Christian Liturgies”
ローマ・カソリック、ギリシャ正教、エチオピア正教、アルメニア正教、コプト正教、シリア正教などの、クリスマス聖歌を集めたオムニバス。
ローマ・カソリックとギリシャ正教のパフォーマンス内容は、正直それほど高いとは思えないけれど、東方諸教会の聖歌の数々をまとめて聴ける面白さ(エチオピアやコプトやシリアなんか、何も知らずに耳にしたら、キリスト教の聖歌とは気付かないかもしれないくらいエキゾチック)と、鐘の音に始まり鐘の音に終わるアルバムとしての構成の良さもあって、かなり楽しめる好盤。
入門盤としては、この中で最適だと思います。
“Sacred Treasures: Choral Masterworks from Russia”
ロシア正教のオムニバス。
これまた、鐘で始まり鐘で終わる構成。伝統的なものから、チャイコフスキーやラフマニノフなどによるものなどまで、満遍なく収録。「癒し系」的なコンセプトのアルバムなので、一曲一曲の尺が短いのが物足りないけど、敬虔で粛々とした美しさは文句なし。
シリーズ化されたらしく何枚か出ていますが、この無印と”III”と”V”がロシア正教もの。
“Rachmaninov: Vespers” Alexander Sveshnikov + USSR State Academic Choir
上のアルバムを聴いて興味を持った、ラフマニノフの『晩祷』。
ネットで調べたら、このソビエト国立アカデミー・ロシア合唱団による65年盤というのが評判が良かったので購入。
“Akroasis” Vassilis Tsabropoulos
ジャズ/クラシック系のギリシャ人ピアニスト(らしい)Vassilis Tsabropoulosによる、ビザンチン聖歌を元にしたピアノ・ソロ・アルバム。
インストゥルメンタルのピアノ・ソロなので、持続低音やメリスマがないせいか、メロディはともかくとして、それ以外ではさほどビザンチン聖歌という感じはしませんでしたが、そんなことを抜きにしても、とにかくストイックで美しい。伝統曲のアレンジ版よりも、オリジナル曲の方がエキゾチックだったりするのが、ちょっと面白かった。
あと、聴きながら、「前に買って気に入っていた、同じECMの、グルジェフの音楽をピアノとチェロで演ってるヤツと、雰囲気が似ているな〜」なんて思ったんですが、確認したら同じアーティストだった。大ボケ(笑)。
因みに、今回新たに購入したものではなく、既に持っていたものの中から東方教会系のCDの愛聴盤を選ぶと、以下の如く。どうも、全部廃盤っぽいけど……。
ギリシャ・ビザンツ教会の聖歌 価格:¥ 2,500(税込) 発売日:2001-12-29 |
Grèce: Les grandes époques du chant sacré byzantin 価格:¥ 1,838(税込) 発売日:1994-07-05 |
コプト教会の礼拝 価格:¥ 2,500(税込) 発売日:2001-12-29 |
サカルトベロの奇蹟のポリフォニー / 東西の陸橋カフカズの合唱 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2000-07-05 |
Oath at Khidistavi: Heroic Songs & Hymns From 価格:¥ 1,838(税込) 発売日:1998-01-20 |
Music of Armenia, Vol. 1: Sacred Choral Music 価格:¥ 1,736(税込) 発売日:1995-10-03 |