11月21日発売の雑誌「映画秘宝」1月号の特集《中つ国キャラ総選挙》に参加、投票&コメント掲載されております。
これで一連の秘宝中つ国特集シリーズは最終回(涙)なので、ぜひ一冊お買い上げを!
あ、もちろんメイン特集の《『スター・ウォーズ』サーガのすべて》も特濃で見逃せませんよ!
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『映画秘宝』とか『ホビット 思いがけない冒険』とか
本日発売中『映画秘宝』2013年2月号の、巻頭特集「『ホビット 思いがけない冒険』完全攻略!」で、柳下毅一朗さん、添野知生さん、朱鷺田祐介さんに混じって、映画『ホビット 思いがけない冒険』のクロスレビューを書かせていただいております。
そしてこの巻頭特集、ピーター・ジャクソン監督の直撃インタビューはもちろん、登場人物や設定解説……特に13人もいて覚えにくいドワーフたちの図解とか、『ロード・オブ・ザ・リング』のおさらい、中つ国の歴史から、荒俣宏さんのロング・インタビュー、はたまた杉作J太郎さんの暴走語りなど、まぁ内容が濃いこと濃いこと。私なんかが混じっちゃって、ホント良かったのかしら(^^;)
しかもこれ、完成披露試写が12月1日で、私はマンガの締め切り直前だったので、見させていただいたのはマスコミ試写の12月6日、原稿の締め切りから雑誌の発売まで10日程度しかなかったというのに、この特集の濃さって……『映画秘宝』さん恐るべし。心の底から感嘆。
というわけで、とにかく読み応えタップリなので、ぜひお読みくださいませ。
映画秘宝 2013年 02月号 [雑誌] 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2012-12-21 |
で、映画『ホビット 思いがけない冒険』ですが、まぁ詳し感想は雑誌を読んでいただくとして、ともあれ私は《絶賛》。
あー生きてて良かった……そしてまたもや、三部作完結までは死ねません。
そしてこうなるとやはり、周辺グッズとかにもちょびっと手を出したくなるので、まずはモレスキンのホビット限定手帳2種(ポケット版)をゲット。
あともちろんサントラも。2種類出ているうちの、当然の如く曲数が多いデラックス版。
Hobbit: An Unexpected Journey 価格:¥ 2,183(税込) 発売日:2012-12-11 |
この後どれだけ散財するかは、神のみぞ知る(笑)。とりあえずアート&デザイン本くらいは欲しいかなぁ(笑)。
『王の帰還』ギフトボックス
予約していた『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』スペシャル・エクステンデッド・バージョンのギフトボックスが、昨日到着。
そして今日は私の誕生日なんで、まあ自分から自分へのプレゼントってことで。ハッピー・バースデー・トゥーミー(笑)。ミナス・ティリスの模型が、何だかプチケーキのようだ。外箱がちょっとひしゃげていたのは悲しいけど。
しかし、ちょうど現在、締め切り前の修羅場真っ最中なので、見る暇がない。うががが。
「DVDを見たいかもしれない。眠りたいかもしれない。しかしそれは今日ではない! 今日は仕事をする日だ! うぉ〜!!!」(ウロ覚え)……ってなわけで、シコシコお仕事中です(笑)。
でも、とりあえず開封して、中身を移し替え。
ちょうど『二つの塔』のギフトボックスに付いていた予備のボックスがあるので、その中に『旅の仲間』『二つの塔』『王の帰還』それぞれの劇場公開版DVDとエクステンデッド版DVDを入れ、『二つの塔』オマケのゴラムDVDと『王の帰還』オマケのシンフォニーDVDを入れたら、上手くきっちり収まっていい感じ(笑)。
ロード・オブ・ザ・リング・コンサート
映画のサントラを、作曲者ハワード・ショア自らが交響組曲に編曲し、その生演奏+バックスクリーンにアラン・リーやジョン・ハウによる映画の美術スケッチを上映するというコンサート。
会場は東京国際フォーラムAホールで、私は2日目の31日に行ってきました。
以下、個人的な感想をいくつか。
演奏に関しては、アンサンブルの厚みはたっぷりあり、アップテンポでぐいぐい聞かせるところなどは、楽曲の良さも手伝ってなかなかの迫力だったが、正確さやタイトさには若干欠ける印象。ただし、第一ヴァイオリン(女性)が兼任していたフィドル(かな?)や、フルート(アイリッシュ・フルートだったのかな?)などのソロは、なかなか良かったと思う。
またコーラス全般は、発音の悪さはさっ引いても、音程や声量など、全体的にかなり不満が残る出来。ソロの歌唱に関しても、『旅の仲間』のガンダルフへのラメント(映画サントラではエリザベス・フレイザーが歌っていた)を歌った女性と、”In Dreams”を歌ったボーイ・ソプラノは、共に決して上出来とは言えないだろう。特に後者は、ある意味『旅の仲間』一番の聞かせどころでもあるがゆえに、ああいった高音になるといかにも苦しげになるような歌唱では、どうしても興を削がれてしまう。
一方、後半の『二つの塔』『王の帰還』になると、歌唱のソロ・パートをシセル(ノルウェーの歌手。リルハンメル・オリンピックの公式テーマ曲や、映画『タイタニック』のサントラへの参加などで知られる)一人でほぼ全てこなすので、これはさすがに堂々たる歌いっぷり。私は上記以外できちんと聴いた彼女の歌は、まだシセル・シルシェブー名義だった頃のアルバム『心のままに』くらいだが、透明な美声を生かして伸びやかでクセのない歌唱をする歌手という印象だった。しかしこのコンサートでは、オリジナルではボーイ・ソプラノのベン・デル・マエストロ、元モンスーンでインド系英国人のシーラ・チャンドラ、ちょっとビョークに似た味わいのあるエミリアナ・トリーニ、元ユーリズミックスでホワイト・ソウルの名手アニー・レノックスといった、それぞれ声のタイプも歌い方も全く異なる歌い手たちによる曲を、シセル一人で巧みに歌唱法を使い分けながら歌いこなしており、それも決して単なるエピゴーネンにはならずに、聴き所によっては元歌を越える魅力も引き出しているあたり、改めてその実力に感心してしまった。特に”Gollum’s Song”と”Into The West”の二曲は、共にシングル盤を発売して欲しいほどの聴き応え。これだけ良いものを聴かされると、前半の『旅の仲間』でもシセルがソリストだったら……と、改めて残念に思えてしまう。
バックスクリーンの映像に関しては、無彩色で紙白が多くコントラストも少ない鉛筆デッサンは、そもそもスクリーン映写には不向きだし、加えて、楽器演奏者がいるために舞台を暗くはできず、結果としてどうしても映像が白っちゃけてしまうし、思いの外スクリーンのサイズが小さいこともあって、残念ながらさほど効果はなかったように感じた。
楽曲そのものは、映画やサントラでお馴染みのものをほとんどいじらずに、物語りの時系列そのままにダイジェストしてつなげていったという印象。よって、物語を説明するための交響組曲としてはしごくまっとうであり、それを聴くことによって映画で描かれた『指輪物語』の世界を追体験できるという意味でも、ファンならば十分以上に楽しめる内容だったように思う。こうやって映画のサントラの「いいとこどり」したものを生オケで聴くというのは、そうそうない機会であろうから、そういう点でも嬉しいファンサービスだったと思う。
ただ、主題の変奏や展開を楽しむといった独立した「音楽そのもの」の魅力には、正直なところ若干欠ける印象だ。同様に映画のサントラを演奏会用の楽曲に書き直したものでも、マイケル・ナイマンの『ピアノ協奏曲』や伊福部昭の『交響頌偈(じゅげ)・釈迦』といった、元となる映画を離れた独立した楽曲としても聴き応えのあるものと比較してしまうと、この作品はあくまでもサントラという枠をはみ出すことがないので、どうしても独立した楽曲としては弱い印象がある。
ただこれは良し悪しではなく、単純に作品の目指しているベクトルそのものが違うということだろう。実際、私自身も楽曲を聴きながら、幾度となく映画のシーンを思い出しては涙腺がゆるんだし、時には映画の追体験という要素を越える感動もあった。例えば、映画で使われていたときから既に音楽の力を存分に見せつけてくれていたパート、『二つの塔』のアイゼンガルドの洪水や、『王の帰還』のゴンドールの烽火のシーンの楽曲などは、生のオーケストラの迫力で聴いて、改めて高揚感に溢れた素晴らしいチューンだと思った。
まあ総合的には、細かな不満は幾つかあるものの、それでも素晴らしい部分も負けず劣らず沢山あったし、『王の帰還』のアラゴルンの歌を男声バリトンで聴けたのが嬉しかったとか(あ、いや、別にヴィゴ・モーテンセンの歌に不満があるわけじゃないですが)、『二つの塔』のエントのモチーフなんかはサントラで聴いてたときよりも印象深かったとか、『旅の仲間』の”The Ring Goes South”はSEEバージョンを元にしてるな〜なんてサントラとの比較ができたとか、”May It Be”は意地でも入れないんかい! なんて勘ぐったりとか(笑)、細かなお楽しみもテンコモリだったので、やはり聴きに行って良かったです。あと、「この映画と一緒に過ごしたこの三年間は、ホントに楽しかったな〜」なんて、妙にしみじみしちゃったり(笑)。
最後に一つ。
プログラムを買う気満々で、それを入れる用に大きめのカバンまで持っていったのに、あっという間に売り切れで買えなかった。
……し、しどい。もうちょっと部数用意しといてくれっ!!