『シュレック2』アンドリュー・アダムソン、ケリー・アズベリー、コンラッド・ヴァーノン
“Shrek 2” Andrew Adamson, Kelly Asbury & Conrad Vernon
前作が大好きだったんで、すっごい楽しみにしてました。
「あのキャラたちにまた会える!」ってのはシリーズものの大きな楽しみの一つだけど、これはそれに加えて「長靴をはいた猫」なんつー強力極まりない新キャラが。この猫、キャラ立ちまくりで、もう無敵。スピン・オフで番外編作って欲しいくらい。
内容も、前作同様たっぷり笑わせてもらいました。ただ、個人的には笑えたんだけど、いかんせん笑いの多くがパロディーなので、前作に見られたような汎的なユーモアは後退。毒も薄れ気味で、ブラックな笑いがあまりなかったのも、ちょっと残念。物語的な求心力も、少し弱いかな?
しかし「お伽噺」というものが内包する偽善的な部分にメスを入れつつ、同時にそれを単なる批判やパロディだけには終わらせず、最終的には「お伽噺」の本質と合致したところに落とし込むという、物語としてのアクロバティックさは今回も健在。とかく物事をひっくり返して考えたり、斜に構えて見るクセが抜けない「オカマ心」の持ち主にとっては、前作同様やはり最良の娯楽作でした。
あと、相変わらず画面が美しいなぁ。3DCGなのに、あくまでも「絵が動いている」的な美しさを外さないのは高ポイント。色彩設計が見事です。こーゆー画面作りを見せられると、今度の『ナルニア』がますます楽しみになってくるぞ。
頑張ってくれ、アンドリュー・アダムソン!