「闘将スパルタカス (Il figlio di Spartacus)」サントラ
セルジオ・コルブッチ監督、スティーヴ・リーヴス主演の「闘将スパルタカス」のサントラCD。映画の内容については、前にここで紹介しました。
音楽はピエロ・ピッチオーニ。復刻サントラで有名なDIGITMOVIESから出ている、ソード&サンダル映画サントラ集 “The Italian Peplum Original Soundtrack Anthology” シリーズ、第四弾。これで、このシリーズのリーヴス主演映画のサントラは二枚目。うふふ、この調子でもっと出してくれぃ(笑)。
リフレインしながらじわじわと盛り上がっていくストリングスに、勇壮に吹き鳴らされるホーンが重なり、ティンパニがダダダダ〜ッと加わって盛り上がっていくテーマ曲は、スペクタクル系の壮大さと、西洋チャンバラ的軽快さが上手い具合にブレンドされていて、なかなかいい感じ。いかにもヒーロー映画といった趣が、気分を高めてくれます。
スローテンポな曲や、宴会シーンの音楽などで顔を出す、民族楽器を使ったいかにも西洋史劇的なエキゾ風楽曲も、かなり魅力的です。反面、ウットリ系のスウィート成分や、ロマンティック成分は控えめ。
ピクチャー・ディスクで、CD盤面には上半身裸のリーヴス様がデ〜ンと。8ページあるブックレットはフルカラーですが、おそらくほとんどはDVDからのキャプチャ画像っぽい。その他は、人着された当時の宣材スチル一点、公開当時のアメリカやイタリアのポスター画像、スペイン盤DVDのジャケなんかが載ってます。
「闘将スパルタカス」サントラ(amazon.co.jp)
この “The Italian Peplum Original Soundtrack Anthology” シリーズ、前にここで第一弾の「ヘラクレス/ヘラクレスの逆襲」を紹介しましたが、第二弾でジュリアーノ・ジェンマ主演の「タイタンの逆襲 (Arrivano i titani)」、第三弾でジュゼッペ・ヴァリ主演の "Roma contro Roma (War of the zombies)" が既に発売されています。でも、私は映画を未見なのでスルー。
「ヘラクレス 魔界の死闘 (Ercole al centro della terra)」サントラ
マリオ・バーヴァ監督、レジ・パーク主演の「ヘラクレス 魔界の死闘」のサントラ。映画については、前にちょっとここで触れました。
音楽はアルマンド・トロヴァヨーリ。以前、渋谷系とかが流行ったときに持て囃されましたが、このサントラはそーゆーヒップ系じゃないです。これもDIGITMOVIESからの復刻なんですが、”The Italian Peplum Original Soundtrack Anthology” シリーズではなく、バーヴァ監督映画のサントラ・シリーズの第五弾として発売されています。
映画が「ソード&サンダル映画 meets ホラー映画」という変わり種なので、音の方もまさにそんな感じ。基本はホラー系で、不安感を煽る怪しい旋律、不協和音、パーカッション群の乱打、ストリングスのトレモロなどで、じわじわと不気味感を煽ってくるんですが、たまにホーンによるスペクタクル系の壮大&勇壮なモチーフや、木管やハープによるエレガントでロマンティックなモチーフが顔を出したりして、でもまたすぐにホラー系に戻る……ってな調子で、何とも不思議な感じ。
幾度も顔を出す、低音のピアノやティンパニによるリフに、怪しい電子音やストリングスが重なり、ホーンが高らかに吹き鳴らされるメイン・モチーフは、不気味かっこよくて、けっこうクセになります。
情緒的だったりエモーショナルだったりする要素は希薄ですが、現代音楽的な面白さがあり、雰囲気的にはジェリー・ゴールドスミスの「猿の惑星」のスコアとかに近い感じ。
12ページのブックレットは、各国版ポスター、スチル写真などがたっぷり。う〜ん、やっぱりレジ・パークは、筋量たっぷりのいい身体してるなぁ(笑)。盤面もカラーのピクチャー・ディスク使用。
「ヘラクレス 魔界の死闘」サントラ(amazon.co.jp)