“Con Games”


“Con Games” (2001) Jefferson Edward Donald

 前回の“Lash!”のついでに、同書の米アマゾン商品ページの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」で出てくる、野郎責めB級ビデオ映画のDVDをご紹介。

 刑務所モノです。上院議員だか何だかの息子が、強姦罪だか何だかで投獄されたところ、獄中で殺されてしまい、その上院議員に雇われた主人公が、殺人の真相と暴力刑務所の実像を探るために、囚人になって潜入する……とかいった内容。確か、主人公の父親が別件で服役中で、その減刑が報酬なんだったかな?
 撮影なんかは、雰囲気もあってそれほど悪くはないんですが、全体のテンポが、このテの映画にしてはユルくて、ちょいとチンタラした感じかな。ストーリーに変に社会派っぽい要素を絡めていて、それも教科書的なお行儀の良さなのが、パワフルさや爽快さに欠けてしまったのかも。
 でも、一部のマニアの間では、けっこう評判が良かったりもします。どんなマニアかというと、ズバリ、ゲイの拷問マニア(笑)。私がこの映画のことを知ったのも、アメリカのそれ関係のメールグループとかで、キャプチャ画像やら動画やらが流布していたもんで(笑)。

 では、そこいらへんの解説。
 まずはタイトルバック。薄暗い刑務所の廊下を、ツナギを着た黒人の囚人が、ボール・ギャッグに手錠足錠という姿で、二人の看守に連行されて歩いてくる。囚人は独房に放り込まれ、後ろで扉を閉められてオドオドしていると、いきなり上半身裸でスキンヘッドでヒゲのマッチョにタックル喰らって、床に押し倒されてプリズン・レイプ。
 まあ、ポルノじゃないんでファックシーンはブラックアウトですが、いちおう事後、床に突っ伏した囚人のツナギが破れていて、尻だけ丸出しになっている、なんてカットはあります。あと、レイピストのスキンヘッドが、ハンパじゃなくガタイが良い。
 次の責め場の被虐者は、主人公と一緒に入所した、ゴーティーで胸毛付きの白人マッチョ。こいつはスタンガンくらった後、タンクトップを破かれ両手吊りにされてガットパンチング。
 お次は、ハンサムでスベスベお肌の、白人マッチョ主人公。ツナギの上半身をはだけた姿で床に這いつくばったところを、革靴で蹴飛ばされまくった後、警棒でタコ殴り。
 主人公の受難はまだ続きます。しばらくたった後、今度は上半身裸の両手吊りで、ガットパンチング。続いて、水を掛けられて電気拷問。このシーン、責め手の看守が「俺のお気に入りの映画は『リーサル・ウェポン』でね」なんて言うあたりが可笑しい。でも、そーゆーわりには、本家ほどの迫力はないんだけど。あと、身体をホールドするためのサスペンダーが丸見えだったりするのも、ちと興ざめ。でも、尺はけっこうあって楽しいし、電極を当てられた事後の肌が焦げていたりするディテールは佳良。

 責め場はこんなもんですが、男優陣はメインも脇も、演技はともかくとして顔はおしなべて悪くないし、なかなかのマッチョ揃い。刑務所モノのお約束っぽいスキンやらタトゥーやらもいるし、ちょいヨゴレ入った熊系もいます。で、そーゆー連中が、けっこう意味なく脱いでくれるので、そーゆー目の保養的なサービスも良し。
 ちなみに、サディスト看守を演じているのはエリック・ロバーツ。ジュリア・ロバーツのお兄さんだけど、すっかりB級専門になっちゃったみたいですね。

 まあ、そんな感じで、一部マニアを除いては、特にオススメできる出来でもないんですが、上記のような内容がお好きな方だったら、けっこう楽しめる内容ではないかと。少なくともアタクシは、じゅうぶん堪能いたしました(笑)。
“Con Games” DVD (amazon.com)