11月30日に、バディで7年間連載した長編マンガ『外道の家』の上巻が発売されました。版元はバディ本誌と同じく、発行はテラ出版、発売は技術と人間社です。
ただこの本、雑誌コードで出されているので(表紙にも「月刊バディ2008年1月号増刊」と入っています)、書店流通はしているんですが、普通の単行本とは扱いが違っていて、たとえば現時点で確認してみたところ、アマゾンとかのネット書店では取り扱いがないようです。お近くの書店で見つかればラッキーなんですが、もし「通販で」とお考えの方がいらっしゃいましたら、とりあえず【楽天市場】中央書店コミコミスタジオってところでは取り扱われていましたが、他のネット書店だと望み薄かも知れません。
通販で確実に購入するには、版元バディさんの、バディージェーピィ/ビージェイストアから直接購入するとか、あとはRAINBOW SHOPPERSさんとか、BIG GYMさんとかいった、ゲイショップで注文するのが良いかと思います。
で、この『外道の家』がどんな話なのかと言いますと、出版社さんの宣伝文句を流用しますと「大地主・堀川惣右衛門の一人娘、萩乃の婿として迎え入れられた寅蔵。しかし、その初夜、惣右衛門によって寅蔵は犯されてしまう…。堀川の一族によって運命を弄ばれる寅蔵は一体どうなるのか…。」ってな内容です。
連載開始時には編集部に、「横溝正史みたいな、田舎の旧家での血縁因縁ドロドロもの」と説明した作品で、終戦後まもなくの昭和の香り漂う、レトロムードなおはなし。装丁も内容に合わせて、ちょっとレトロ感を狙ってみました。ペーパーバックの、それもPP貼りではなくニス引き仕上げってのは、担当編集のみさおはるきちゃんのアイデアですが、いい感じに仕上がりました。描きおろしの口絵も、けっこうあでやかに描けたかな。
あと、私としては、主人公やその相手といったメインキャラのみならず、サブキャラ、それも女性キャラを描くのがけっこう楽しかった作品で、特に「大刀自様」とか「おまつ」とかいったキャラは、描くのも楽しかったし、一部でオカマウケもしてました(笑)。また、連載中は編集部内でも変なウケ方をしていたとかで、例えば誰かに「あの仕事できた?」とか聞かれると、「さあ…すべきことは、いたしましたけど」と返すのが流行ったとか(読んだ人じゃないと判らないネタ)聞いたことがあります(笑)。
ちなみに上中下巻の全三巻で、中巻は来年の1月31日に、下巻は3月31日に発売予定。
連載自体も7年間と長かったですが、モノガタリ内のタイムスパンも21年間、総枚数768枚という大河ドラマなので、この機会にぜひまとめて御通読いただければと思います。
さて、そして今月は今月で、今度はジーメンでやはり長期連載(5年間)した長編『君よ知るや南の獄』が、上下二巻の単行本として同時発売されます。今年の春に出た『禁断作品集』と同じ、ポット出版さんからの刊行。これまた総枚数700枚というゲイコミックとしては大ヴォリュームです。
現時点では、いちおう12月25日発売ということになっていますが、店頭に並ぶのは、ゲイショップなど直販店では少し早く、一般書店では少し遅くなるかもしれない、とのこと。こちらは普通に書籍コードでの流通なので、アマゾンとかでも取り扱ってくれるはずです。
既に、版元のポット出版のサイトでは、通販の先行予約の受付が始まっているので、これまた確実に手に入れたいという方は、ぜひご利用ください。