つれづれ

 どうでもいい独り言。
 ク○フーとD○Cが、どーしてもアタマの中でスムーズに繋がってくれないんだよね〜。理解はしていても、イメージのギャップを、どーしてもアタマが納得してくれないカンジ。「美」のベクトルの向きが、なんか正反対なんだもん。
 ……と、あんまり余所様のコメ欄で雑談を続けるのもアレなので、こっちに書きました。判る人だけに判るネタ(笑)。
 さて、イタリアの出版社から、以前契約を交わしたイタリア語単行本(短編集です)が、先々週無事に発売されたとの連絡がありました。ただ、まだ見本が届かず。
 本のタイトルは”Racconti estremi”で、これは「エクストリーム・ストーリー」という意味だそうな。
 詳しい紹介は、実際に本が届いて内容を確認してからにしますが、とりあえず表紙画像だけなら、出版社のサイトで見られます。
 DVDネタ。

ヴァレンティノ [DVD] 『ヴァレンティノ』(1977)ケン・ラッセル
“Valentino” (1977) Ken Russell

  久々に鑑賞。テレビ放映されたのを見て以来だから、20年ぶりくらい?
 この映画あたりから、ラッセルの勢いが衰えてきたという印象があったんですけど、改めて再見すると、これはこれで力もあるし、見所も多いな。
 冒頭の、斎場に乱入する群衆のシーンとか、レスリー・キャロン絡みのシーンのブッ飛び具合とか、シンメトリックだったりデコラティブだったりする構図の数々とかは、やっぱり「ラッセル印!」ってカンジの悪趣味スレスレのケレン味が素晴らしい。窓の外でファンたちが、ポエトリー・リーディング(っつーかシュプレヒコールっつーか)するシーンとかも好き。
 ただ、留置所のシーンなんかは、これでも充分エグいんですけど、ラッセルにしては物足りない感じがしてしまうのは否めないし、映画のラスト、ボクシングの試合以降の映像力がイマイチ弱いせいで、全体の印象も弱くなってしまった感はあり。
 ああ、あとメールヌード絡みで、ルドルフ・ヌレエフのフルヌードが、引き締まった裸身(特にお尻)が美麗極まりない……ってのは記憶通りで嬉しかったんですけど、今回のDVDでは醜いボカシがなくなって、フロント部分がチラチラ「見え」るのも、少し得した気分だった(笑)。
 ゲイ絡みだと、男同士でタンゴを踊るシーンがちょっと有名ですけど、実は私は個人的には、こーゆー耽美趣味にはあんまりピンとこない。ホモセクシュアルにデカダンな幻想は抱いていない、とでも言うか。
 とはいえ、私は自分のことを「耽美作家」だと思っているんですけどね(笑)。ただ、私にとっての「美の追求」というものが、「体毛を執拗に描き込む」とか「ヒゲのマッチョが苦悶する」とかいった、あまり一般的には共感されにくそうなものだ、というだけで。「道徳的功利性を廃して美の享受・形成に最高の価値を置く立場」(広辞苑)という点では、耽美主義以外の何者でもない、と、自分では思っています。
 閑話休題。
 しかし、どーしてラッセルの映画って、比較的どーでもいいものばかりDVD化されて、マジでスゴいヤツは出ないんだろうなぁ。
 まあ、『トミー』や『マーラー』が出たのは嬉しいし、『ヴァレンティノ』『アルタード・ステーツ』『クライム・オブ・パッション』もいいんですけど(『サロメ』『レインボウ』『白蛇伝説』になると、私的にはわりと「どーでもいい」部類)、やっぱ『恋する女たち』『恋人たちの曲/悲愴』『肉体の悪魔』『ゴシック』という、個人的に大々々好きな4本を、何とかDVD化して欲しい。