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昨日、ここで「後日書くかも」と書いた、ION AUDIO TAPE EXPRESS をGarageBand(以下ガレバン)と組み合わせて使う際の、図解入りHow To記事です。
【準備】
まず、Tape Express(以下プレイヤー)とMacを付属コードで繋ぎ(電源がUSB供給なので、Mac本体のUSBスロットに繋いだ方がいいかも。電源供給なしのHUBだと動かないかも知れません)、プレイヤーのイヤホンジャックを外部スピーカーと繋ぐか、もしくはイヤホンを差すかして、再生するテープの音をモニタできるようにします。
これで準備は完了。
【録音】
カセットをプレイヤーに入れて、ガレバンを起動し、録音用に新規プロジェクトを作ります。
まず、プロジェクトの種類を選ぶメニューが出てきますが、デフォルトの「Piano」のままでOK。
続いてプロジェクトのファイル名を決めるウィンドウが出てくるので、自分の判りやすいタイトルを付けて保存します。
カセットを1本丸々録音してから、後で必要部分のみを切り出していくという場合は、カセット全体(アルバムとか)の名称をファイル名にすると判りやすいでしょう。そうでなく、一曲一曲こまめにファイルを分けて録音するのなら、曲名=ファイル名にするのがベスト。
下の方にある「テンポ/拍子記号/キー」等のメニューは、今回の作業には全く関係ないので、デフォルトのままでOK。
すると下図のようなウィンドウが出てくるので、ウィンドウ左下の「+」マーク(1)をクリックして、新規トラックを作成します。
新規トラックのメニューから「リアル音源」を選んで「作成」。
すると下図のようになり、上から二番目に(1)の新規トラックが出来ています。このトラックに、これからテープの音を録音していきます。
まず、下図の(1)、右下の「入力源」から、「ステレオ1/2 Pup Audio Device」を選びます。
次にプレイヤーでテープを、音をモニタしながら再生します。すると、テープの音と合わせて、左上(2)のインジケーターが光りながら動きます。
インジケーターを見ながら、右下(3)の「録音レベル」をドラッグして、録音する音量を調整します。インジケーターの黄色がたまに点滅し、しかし一番右の赤ランプは点灯しないくらいを目安にします。
これで録音準備は完了です。
テープを巻き戻して、下図の(1)、中央下の赤い録音ボタンをクリックすれば、録音がスタートします。
デフォルトでは、録音と同時に「カチ、カチ…」とテンポを刻む音が聞こえて耳障りかも知れません。これはメトロノーム機能がデフォルトではONになっているからです。このメトロノームの音は、実際の録音には入らないので問題ないんですが、気になるようなら消しましょう。「コントロール」から「メトロノーム」を選んでOFFにするか、もしくは「command+U」で消すことが出来ます。
テープの音が録音されていく様子が、(2)の帯のようなもの(リージョン)がどんどん伸びていくことで、リアルタイムで視認できます。
中央下のウィンドウ内の青い文字(3)は、デフォルトでは音符マークになっていて、その右側に表示されている数字は小節数になっています。この音符マークをクリックして時計マークに切り替えれば、表示される数字も小節から時間に変わります。
録音を止めたいときは、(1)の録音ボタンをもう一度クリックします。
録音に関しては、これで全部。終わったら保存するのを忘れずに。
【編集】
録音済みのファイルを編集して、不用な部分を消去したり、必要な部分だけ切り出して、それをiTunesに書き出す方法の解説です。私の場合、まずカセットを1本分丸々録音してしまい、それを作業用のマザー&バックアップファイルとして保存してから、改めてそこから一曲ずつ切り出し、そのファイルを別名保存してiTunesに書き出す、というやり方をしています。
録音が終わったファイルは、下図の(1)のように、紫色の帯(リージョンといいます)になっています。
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このリージョンをダブルクリックします。するとリージョンの色が濃くなって選択状態になり(1)、下部に「オーディオリージョン」という拡大ウィンドウ(2)が出てきます。
ここでは、曲の頭に入っている不必要な無音部分を消去したいので、(3)の三角形をした再生ヘッドをクリックして、オーディオの波形を見ながら、曲の開始位置へとドラッグします。中央下の再生ボタン(右向きの三角形)をクリックすれば、録音されたファイルを聞くことができるので、目と耳で確認しながら頭出しの位置を決めるといいでしょう。
再生ヘッドを動かすときに、動きがカクカクして狙った位置に止めることができない場合、それはコントローラーが「グリッドに沿う」という設定になっていて、グリッド(この場合は拍単位の区切り)以外の場所には止まらないようになっているからです。それを解除するには「コントロール>グリッドに沿う」を解除するか、「command+G」を押せば、どこでも狙った場所に再生ヘッドを配置できるようになります。
曲の始まりの位置を決めたら、「編集>分割」を選ぶか、「command+T」を押します。
すると(1)のように、再生ヘッドの位置で、リージョンが前後2つに分割されます。この分割されたリージョンの、前の部分が不要部分なので、これから消去します。
まず、リージョン以外の、濃いグレーの背景部分をクリックします。すると下図のようにリージョンの色が薄くなり、選択が解除されます。
次に、消したいリージョンをクリックします。クリックしたリージョンの色が濃くなり、選択状態になります。
この状態でdeleteキーを押すか、「編集>削除」を選べば、選択したリージョンを消すことができます。
残ったリージョンをクリックして、タイムラインの開始位置までドラッグします。これで、不要部分を消去して曲の頭出しができました。
頭出しをしたのと同じ要領で、今度は曲の終了部分を見つけて、切りたい位置に再生ヘッドを持っていきます。
そして、同じ手順でリージョンを分割し、不必要な後半部分を消去します。
これで一曲分の切り出し作業は終わりましたが、このままだとiTunesに書き出したとき、後半の消去した無音部分まで延々と書き出されてしまいます。そこで、書き出しの終了位置を指定します。
まず(1)のスライダーを、一番右まで持っていきます。すると右上に(2)のような三角形があります。これがファイルの終了部分を示すマーカーです。
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この終了マーカーをクリックして、そのまま左にドラッグし、紫色のライン(1)が先ほど切り出したリージョンの終了部分にくるようにします。
これで曲の切り出し作業が完了したので、ファイルを別名で保存します。ガレバンからiTunesに曲を書き出す際、「ガレバンのファイル名=iTunesの曲名」になるので、このファイルの名前も曲の名前にします。
iTunesへの書き出しは「共有>iTunesに曲を送信」を選びます。
すると下図のようなダイアログが出てきます。この情報はそのままiTunesに反映されるので、アーティスト名やアルバム名など必要な内容をタイプして、共有をクリックします。
すると、下図のような「ミックスダウンを作成中」というメッセージと共に、進捗状況を示すバーが現れます。曲の送信が終わると、自動的にiTunesが立ち上がり、やはり自動的に今書き出した曲が再生されます。
これで完了。
【応用1】
録音ファイル時間が長いと、リージョンも左右に長く伸びるので、曲の切れ目を探したり、終了マーカーをドラッグするさい、延々と画面を左右にスクロールしなければいけなくて、大変だったりします。
そんなときは下図の(1)のツマミを左にドラッグします。左にドラッグすればタイムラインやリージョンの左右の幅が縮まり、右にドラッグすれば伸びます。
例えば、さっきまでの説明画面では、ウィンドウ左右一杯でタイムラインの経過時間は20秒強しかありませんでしたが、上図のタイムラインを縮めた状態だと、同じ幅でも表示されているタイムラインは約25分もあります。
【応用2】
元のテープの状態が悪いと、無音部分にもノイズが入っていたりしますが、トラック音量を調整すれば、それをフェードアウトさせることもできます。
下図の(1)の三角形をクリックすると、三角形の向きが下に変わり、音声トラックの下に「トラック音量」というラインが出てきます。
これは折れ線グラフのようにして、トラックの音量をコントロールすることができます。ラインの上をマウスでクリックすると、変更点を示す丸印が出来ます。それを下図の(1)のような形にすれば、音量がだんだん小さくなるフェードアウトになります。
もっと懲りたければ、トラックに様々なフィルタやエフェクトを追加して、低音を強調するとか高音をカットするとか、お好みでアレコレいじったりもできますが、まあ、そこいらへんはDAWソフトとしての使い方になってしまうので、興味のある方は調べて色々と試してみてください。
【オマケ】
今日もこれを録音中にネット検索して…
…これを発見したよ!(笑)
สามโทน (3 Tones) “โป๊ง โป๊ง ชึ่ง (Pong Pong Sueng)”