“Sculpture” (2009) Pete Jacelone
(アメリカ盤DVDで鑑賞→amazon.com)
2009年製作のアメリカ映画。ボディビル・ジムのインストラクターが次々に殺されていくC級スプラッター映画。
因みにIMDbの点数は堂々の2.9/10.0点……だけど、米アマゾンのユーザーレビューは星4つ半だったり(笑)。
主人公は新進女性アーティスト。
プロのボディビルダーだった父の死を切っ掛けに、長らく距離を置いていた実家に戻り、残された兄と二人で父の残したボディビル・ジムの経営を手伝うことになるのだが、子供時代の恐ろしい体験のトラウマに悩まされる。
そんな中、アートディーラーから個展の誘いがあり、彼女はジムのインストラクターの一人にモデルを頼むのだが、それを彼女を溺愛する兄に見咎められ、それがきっかけでトラウマが暴走。やがて血まみれの惨劇が……といった内容。
え〜、謎解きなし、サスペンスなし。ストーリーも予告編を見て「こんな話だろうな〜」って想像したそのまんまで意外性はゼロ。……だってあーた、新進アーティストがオカしくなって、ボディビルダーを次々殺していくC級スプラッターで、タイトルが『彫刻』っていったら、もうオチまで判ったでしょ?(笑)
ところが逆に言うと、要素が殺されるマッチョを見せるという一点、およびその前戯となるセクシー場面だけに絞られていて、そういう意味ではなかなか潔い作品でした。低予算なのでスプラッター場面も大したことはありませんが、見せ物的な感覚自体は悪くないので、悪ノリも含めてグランギニョール的にはけっこう楽しめます。
そんなこんなで、まぁこっちのスケベ心も手伝ってのことなんですが、鼻クソほじりながらも、けっこう楽しく見られちゃいました(笑)。だってなにしろ、殺されるのがボディビル・ジムのインストラクターだけで、しかも色仕掛け付きということもあって、何のかんので脱ぎっぷりもいいし(笑)。
売り手側も、どういう層がDVDを買うかは判っているようで、映像特典にはお決まりのメイキングや予告編以外に、出演ビルダーたちが下着姿でポージングするクリップなんてのが入ってます(笑)。
しかしヒロインの顔と体型は、もうちょい何とかならんかったのか……。
というわけで、スプラッター好きで、半裸のマッチョが殺されるのを見るのも好きという、私と同じ趣味をお持ちの方だったら、充分お楽しみいただけるかと。
但し、出てくるボディビルダーの体型は、フィットネス・モデルからナチュラル・ボディビルくらいまで。ステロイド・モンスター系は出てきませんので、筋量命の方だと、けっこう食い足りないかも。
まあ、演出とか脚本とか役者の演技とかは完全にアレなんですけど(笑)、予告編見て「おっ!」と思った方なら、迷わずオススメいたします。