『すべすべの秘法』日本初上映+トークショー出演のお知らせ

retoro imaizumiのコピー
『初戀』『家族コンプリート』など、日本でゲイ映画を積極的に撮り続けている今泉浩一監督の最新作『すべすべの秘法』が、2013年のベルリンポルノ映画祭での初上映を経て、2月5日〜8日の4日間、渋谷アップリンクにて日本初公開されます。
 プログラムは『すべすべの秘法』上映(全日)の他、今泉監督が男優として出演している、ピンク四天王の一人・佐藤寿保監督のヘテロ向けピンク映画3本(5日〜7日)、『家族コンプリート』のアンコール上映(8日)となり、各日それぞれトークショーなどが予定されていますが、私は2月8日(土)の『すべすべの秘法』(15:00〜)の上映後トークショーに出演させていただきます。
 詳しい上映スケジュール等は、以下のリンクを参照。
UPLINK:RETRO今泉浩一×佐藤寿保~『すべすべの秘法』日本初公開特別凱旋上映~
 ただいま予約受け付け中。
 で、『すべすべの秘法』ですが、タカサキケイイチさんがアンソロ『ウラゲキ』に発表した同名マンガを原作にしたもので、仕事の研修で京都からやってきた青年が、東京の「ヤリ友」の家で過ごす数日間の様子を、二人の心理的距離感の推移や作劇的なレトリックなどを交えて描いた内容です。
 私、この上映プログラムのフライヤーに、短いコメントも書かせていただいているので、ご参考までにそれを以下に再掲します。

 セックスから始まった関係で、ヤリ友と恋人の境界はどこにあるのか。現代日本のゲイを描いたドラマとして実にリアルなモチーフ。
 そこに肌荒れを絡ませたのも技あり。セックスにおいて皮膚感覚は重要な要素。だからこそ逆に、セックス描写自体にもっとそういう表現が欲しかった。エロス的にはちとドライで物足りない。
 でも、肌荒れの治癒へのロマンティックな思い込みに、すかさず即物的なツッコミが入るあたりのバランスは上々。恋愛なんて単なる思い込みや勘違いかも知れないけど、そのおかげで人生が少し豊かになったり前に進めたりもする。
 そんなドライとウェットの拮抗が、リアルの人生同様ちょっぴり可笑しくて愛おしい。主人公のステキな胸毛や、ブリーフ越しの勃起したペニスのシルエットみたいに。

 何の変哲もない日本のゲイの日常を、ちょっぴりヒネリを効かせて描いていて、ある意味で世界のゲイ映画のトレンドともシンクロしている感じ。
 ゲイ映画の、特に日本のインディーズ・ゲイ映画の上映は、なかなか厳しい状況にある中、それを見られる貴重なチャンスでもあるので、私が出演するトークショーのみならず他日の上映も、スケジュールが合う方は是非足をお運び下さい。レイトショーなので、仕事の後でも間に合いますよ!
 なお会場では、今泉監督の旧作DVDも販売予定。あと、この『すべすべの秘法』の原作マンガを収録したタカサキさんの同人誌も、現在急遽制作中とのことで、間に合うようだったら(これは何としてでも間に合わせて欲しいんですけど、タカサキくん!)会場販売されるそうです。
【追加情報】『すべすべの秘法』原作マンガ冊子(タカサキケイイチ作)、無事に会場で販売されるとのことです。
 それでは、ご予約&ご来場お待ちしております!