ファッション&アート・マガジン”NakedButSafe”の7号に、インタビューと作品が掲載されました。
エッジの効いたファッション写真や、コンテンポラリー・アーティストや映画監督、ミュージシャンなどの作家&作品紹介などが載っている雑誌で、言語は英語で販売はワールドワイド、本拠地はギリシャらしいです。
私は、表紙でも名前がトップに載っているように、インタビューと作品画像を合わせて12ページと、かなり大きく扱っていただいています。
そしてこのインタビューが、大判雑誌(A4強)に文字ビッシリで、なかなかの分量。メールインタビューだったんですが、届いた添付ファイルを開いてビックリ、何と質問事項だけで4000ワード以上という大ヴォリューム(笑)。それもあってか、回答期限も2ヶ月くらい余裕があったという(笑)。
更にその質問が、私が近年受けた取材の中では、ダントツに面白い内容でした。私の作品についてや、作品製作における考え方などの質問はもちろんのこと、日本と西洋の差異や、エロティック・アート全体に対する考え方、ゲイ・カルチャーやゲイの置かれている社会的状況についての質問などもあり、思わず答えにも力が入るという塩梅。
結果、インタビューとしてはかなり読み応えのある内容になっています。私もかなり踏み込んだところまで、自分の考えを述べているので、英語OKの方なら是非ご一読いたただきたいくらい。
また、いつも取材で答えているのに、何故かカットされがちな内容……例えば、私のエロ作品に見られる残酷性云々や、日本のエロティック・アートの暴力性(特にエロマンガの)云々といった質問に対して、逆にこちらから、前者については西洋の宗教芸術(殉教図とか受難図とか)や古典好色小説(サドとかアポリネールとか)に見られる残酷性はどうなんだという問題提起や、後者についてはそれを考える前に、まず日本のマンガ市場の他に類を見ない巨大さを大前提として把握しておくべきだという主張などが、今回はきっちり載っております。
雑誌全体は、すっきりとクールな見せ方で、なかなかカッコ良いです。こういう雑誌に載る事が出来て嬉しいと思わされる感じ。
他のページも、ちょっとサンプルを載せましょうか。
まあ、こういう雑誌なので、掲載されている私の作品も、先日のベルリン個展の出品作の中から、比較的大人しめのものが選ばれています。
特集に書かれた文言を引用すると、「我々の西洋文明は田亀の作品と上手く付き合えるほど高度に発達していないので、雑誌が発禁になったりポルノショップでしか売られなくなったりしてしまうのを避けるため、その美しいドローイングの中から無難なものだけを掲載します」だそうな(笑)。かといって、性器の直接表現すらNGな日本文化が高度に発達しているとは、私にはとても思えないんだけど(笑)。
この雑誌、版元のサイトから通販できるようです。本自体の値段は8ユーロですが、送料が18ユーロもかかってしまうらしい……。
ともあれリンクを貼っておきますので、欲しいというご奇特な方がいらっしゃいましたら、どうぞご利用ください。
http://nakedbutsafe.com/