7月19日〜22日にアメリカで開催されるコミコン・インターナショナル(サンディエゴ・コミコン)で、『弟の夫』英語版1巻が、「コミック界のアカデミー賞」と呼ばれるアイズナー賞(The Will Eisner Comic Industry Award)の、Best U.S. Edition of International Material—Asia(アメリカで出版された海外コミック〜アジア部門)を受賞しました!
ノミネートされた時点で充分ビックリしたんですが、まさかとれるとは……何しろ過去には辰巳ヨシヒロさん、浦沢直樹さん、水木しげるさん、手塚治虫さんと、錚々たる大家の皆さまが受賞している賞なので、ぶっちゃけ「たぶん無理だろうな」と思っていました。
いやぁ驚いた。
私が受賞を知ったのは、Twitterで授賞式の実況をしていた人が、メンションで知らせてくれたから。
MY BROTHER'S HUSBAND JUST WON AN EISNER. GO GENGOROH TAGAME (@tagagen) AND ANNE ISHII (@ill_iterate)!!!! BEST ACCEPTANCE SPEECH!!!
— Taneka Stotts [] @ SDCC (@TanekaStotts) 2018年7月21日
えっと驚いて検索したら、写真付きでツイートしている人を発見。
Best U.S. Edition of International Material – Asia goes to MY BROTHER'S HUSBAND, VOL. 1#SDCC #BNPVisitsSDCC #EisnerAwards pic.twitter.com/zagSyEviAj
— Brittany N Williams @ SDCC (@BrittanyActs) 2018年7月21日
更に、本の装丁をしてくれたチップ・キッドがFacebookに、私のタグをつけて何か投稿したという通知がきて、確認してみたら受賞のお祝いの言葉とともにこの写真が。
ここでようやく、どうやら間違いないということで、私自身もTwitterでアナウンスしました。
というわけで『弟の夫』、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、日本漫画家協会賞優秀賞に続いて、アメリカでもメジャーなマンガ賞を獲得。
私もプロの作家なので、自分の作品には自身があり、面白さも価値もしっかりあるとは思っていますが、賞という形で作品を評価していただけると、これはまた別の嬉しさがあります。
そして今回は海を越えての受賞。これでまた、より多くの人にこの作品が届くかと思うと、嬉しさでいっぱいです。
日本語版の担当編集氏(平田昌幸さんと南部恵理香さん)、双葉社および「月刊アクション」関係者の皆さま(特にライツ部門の高橋さん)、英語版の翻訳かつ私の北米エージェントでもあるアン、装丁を手掛けてくれたチップ(トロフィーの受け取り&スピーチも彼がやってくれたそうな)、英語版版元Pantheon関係者の皆さま、そして応援してくださる読者の皆さまに、改めまして心からの感謝を!
因みに英語版2巻(英語版は日本語版の2 in 1で全2巻、これが完結巻になります)は、今年の9月に発売予定ですが、サンディエゴではPantheonのブースでゲラが閲覧できて、ノベルティも配られていた模様。
Attention #SDCC1018 fans! We have galleys of #mybrothershusband Volume 2 and they are going FAST! Come by booth 1515i now to snag yours! #graphicnovels #EisnerAwards pic.twitter.com/2Ju0zwNIRA
— Pantheon Books @ SDCC (@PantheonBooks) 2018年7月22日
こんな缶バッジを作るとは聞いていないけれど、まぁいいや(笑)。
因みにPantheonは、グラフィック・ノベルの出版では大手ですが、日本のマンガの翻訳出版は『弟の夫』が初めてということだったので、これでコケちゃったら責任重大だな……とか思っていましたが、とりあえず受賞という結果を出せたのでホッとしています(笑)。
2018年アイズナー賞、全受賞作リストはこちら。
Eisner Awards: The Complete Winners List