まずは1月12日発売の、一般向けマンガ第二弾『僕らの色彩』単行本1巻をよろしくお願いいたします。
そして1月25日には、休刊するゲイ雑誌「バディ」の最終号が発売。ゲイエロマンガ『親友の親父に雌にされて』完結編が掲載されます。
さて、「バディ」が休刊することにより、いよいよ私がゲイエロマンガを発表できる商業媒体が、これでついに全滅したことになります。
これまで「さぶ」「薔薇族」「アドン(これは正式デビュー前の別名義ですが)」「バディ」「ジーメン」「SM-Z」「筋肉男」「肉体派」等々の雑誌に、かれこれ30年以上ゲイエロ作品を発表してきましたが、これでその全てがなくなりました。最盛期には七誌という数を誇った紙のゲイ雑誌も、ついに「サムソン」一誌が残るのみ。時代が完全に変わったのを実感します。
おそらく今後も、ゲイ雑誌の復活は難しいでしょう。私の商業ゲイエロマンガ家としてのキャリアにも、一つのピリオドが打たれた気がします。残念ですが、これも時代の趨勢ならば仕方ありません。
この30年以上の間に、長編ゲイエロマンガだけでも『嬲り者』を始めとして『銀の華』『PRIDE』『外道の家』『君よ知るや南の獄』『ウィルトゥース』『エンドレス・ゲーム』『奴隷調教合宿』などを発表することができましたし、自分がどうしても欲しかった画集『日本のゲイ・エロティック・アート』シリーズ全三巻も、無事に上梓できました。そういった点では悔いは全くありませんし、我ながら充実したキャリアを築けてきたと思います。
それでも、今後は本格的なゲイエロ長編を連載できる場が、おそらくもう現れないであろうということや、仕事としてゲイエロマンガを描く機会も、ほぼないであろうということは、やはり残念としか言い様がありません。
ゲイエロマンガの発表自体は、同人誌などインディペンデントな方法で継続していこうと思っていますが、仕事という形ではなくなったため、優先順位を下げざるをえませんし、発表頻度も著しく減少してしまうと思います。
今後の仕事は、少なくとも当面の間は、「月刊アクション」で連載中の『僕らの色彩』など、一般向けマンガを主軸に据えるスタイルになると思いますが、古くからの読者の方々にも、引き続き応援をお願いできればと、心から思っております。
2019年1月1日 田亀源五郎